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wordpressの日記( https://yajiriinu.wordpress.com/ )の移植版

労働

労働者のストレスの内実は、労働そのものというより気を緩める隙があたえられないことに対するものが大半を占めているのではないか。ということは、労働そのものだけに純粋に意識を向け、労働という環境に置かれている自分にできる限り気がつかないようにすれば穏やかな気持ちで生活に必要なゼニコを得ることができる。

好き好んでオシャレのつもりでユニフォームに袖を通し、なんとはなしの暇つぶしのつもりで就労する。これはつまり、老人になるということだ。老人は普段から背広を着るし言葉遣いも丁寧で所作も誰に見られても恥ずかしくないような自然にこなれた感じがある。今の年齢に50を足したぐらいのつもりで一日を乗り切る必要がある。あるいは、イヌとして散歩しているつもりで毎日過ごすようにすれば、イヌには就労の概念がないのでストレスとは無縁になれる。

なぜこんなことを書くかというと、癒しのモルヒネ中毒者が発狂する現場に出くわす機会が10年前と比べて明らかに増えたからだ。モルヒネはご存知のとおり摂取すればするほど耐性がつくもので、人体には有害なものであり、そのいっときはよくても数分後には最悪死に至るほどのバッドトリップに陥る。服薬を続けた人間が腑抜けになるのは言うまでもないことだ。したがって、癒しのモルヒネに頼るよりも自分が老人やイヌといった癒しを提供する側の身にでもなって、少しでも多くの時間を有意義なことに使ったほうがいい。たとえばおせちを作るとか。

夜は23時~6時が就寝時間だが、眠っているのはそのうち1時間で残りは目をつぶっている。これは別に変なことではない。1時間の眠りだけが本来自然に人間が分泌できる快楽物質の全てであり、老人になっている時間は5時間以上であることが普通だから。