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wordpressの日記( https://yajiriinu.wordpress.com/ )の移植版

ファッション

「靴はその人の全て」と言われるくらい、ファッションが人の性質を語る部分は大きいと思われている。漫画やアニメや映画といった表現物では必ず登場人物の着る服は作家によって指定されており、私服にバリエーションがあるとしてもそのキャラクターのパーソナリティの範囲からはみ出ることはない。なぜなら、創作は現実とは違って画面の中にあるものは全て演出であると同時に、ファッションそのものが本質的に演出だからだ。

服に関しては、好きなものを着る・誰かに決めてもらったものを着る・なんとなくで家に置いてあるものを着るの三択になるかと思う(靴は足に合うか吟味する手続きが必要になるからもっと限られてくるだろうけど)。そのいずれにも共通しているのが、自分の思う自分の感じに合わない服は着ないということ。これはファッションという演出に興味がない人にもあてはまることで、別に好きで着てるわけじゃない服でも感覚が拒絶しない限り抵抗なく着ることができるぐらいの意味だ。

演出という意味では整形も刺青も豊胸もボディビルディングもすべてファッションと呼べるだろう。しかしこれらに関しては、その行為をおこなうこと自体に合う・合わないの判断がされるところが特殊だ。”服を着る”とか”靴を履く”とかに関してはそのこと自体を拒絶する人は少ないが、以上の項目においては否定的な目で見られたり過剰に適応するような反応が見られたりする。ファッションに流行りはつきものだが、今の刺青のトレンドや一番人気な胸の形を知る人は稀だ。

これは、ファッションが演出であるという前提を踏まえずに服や靴を選ぶ人が多いから起こる断絶だと思う。誰も服を本当に無意識のうちになんとなく着ている人はいなくて、少なからず何を着るか選ぶ目線は誰しもが持っていると言うことはできる。このことに自覚的になればなるほど、整形や刺青や豊胸やボディビルディングなんかよりも室内で帽子をかぶりっぱなしの大学生の方がちゃんちゃらおかしいことをしているとわかるはずだ。彼らは5分おきにその帽子をかぶりなおすので、滑稽。上等!