「朝ごはんらしさ」が存在している。昼ごはんらしさや夕飯らしさはあまり聞かないが、朝ごはんのみ「らしさ」が存在しているとは妙な話だ。弁当であれば傷みにくいものや持ち運びやすいものを選ぶという判断基準があるが、朝ごはんは本来なんでもいいはずだ。
らしさを検証する上で、絵文字を表示させるという手がある。朝ごはんと入力して出た食べ物の絵は、🍚🍞🍳🍌🥗の5種類。昼ごはんは、🍚のみ。夕飯は、🍚🍻の2種。やはり朝のみに具体的な食べ物のイメージが集中しているようだ。すべてに白米が含まれていることは特徴的だが、パンがあるのは朝食のみである。卵料理やサラダやバナナなど、洋食志向がみられる。ちなみに弁当絵文字はバリエーション豊富だが、そのほとんどに寿司が入っている(※1参考)。
加えて、和洋の区切りがほとんどなくなった(カレーやナポリタンが好例)現代において、朝食のみ和食と洋食のどちら派かという話がことさら熱心に行われるのも興味深い。これは和食と決めたら和食、洋食と決めたら洋食を毎朝続ける人が多いことに起因しているだろう。同じ食事を繰り返すことは制服と同じように、自由に何を食べるか気にしなくていいと、朝の慌ただしい時間に行われる生活を簡略化できるというメリットがある。
以上のことから、朝食はいつも決まったものを食べるという繰り返しの性質があるために「朝ごはんらしさ」が形成されているといえるだろう。このことになんの意味があるのか？それは……………
