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wordpressの日記( https://yajiriinu.wordpress.com/ )の移植版

小物考

「小物」とは何か?「小物入れ」というのは誰かが適当に作った実用性のないかわいいハンドクラフトモノをそう呼んでいるだけと思っているのだが、「小物」とはなんだろう。本当に小さなガビョウひとつしか入らない「小物入れ」もあれば、碁石をしまっておけるくらいの「小物入れ」もある。碁石をしまっておくあのツボは「小物入れ」なのか?また、「がまぐち」も一種の「小物入れ」に該当することと思うが、あれだけは小銭などの金銭を入れておくという用途が思い浮かびやすいのはなぜだろう。お財布のイラストはがまぐちだ。しかし「小物入れ」のイラストはがまぐちではない。今「小物入れ」の絵をかけと言ったらどんな絵が出てくるんだろう。お菓子のかわいいだけの缶や寄木細工のオルゴールつきの箱といった愛らしいものたちであることには違いない。つまり「小物入れ」はアクセサリーだ。「小物入れ」は部屋という空間におけるもっともラブリーなチャームポイントだ。

だが問題なのは「小物」が一体何なのかということ。「小物入れ」自体はチャーミングでも「小物入れ」という名称は既に「小物入れ」そのものを主役としたものではなく、あくまで重要なのは「小物」のほうであるというような言い方ではないか。実際にはガビョウ1個ぶんだけしかしまえなくたってかまわないのに、「小物入れ」には「小物」を収納しておく機能が求められてはいる。「小物」は、ネジとかクリップとか輪ゴムとかホチキスの替芯などの事務用品を思い浮かべることも可能だが、事務用品をキューティな入れ物の中に保管しておくことにはあまり意味がない。そもそもそういったものはそれ専用のケースが付属しているものだ。ではいよいよ「小物」とはなんだろう。

小物考の専攻を希望する学生は私の他にいませんか?いっしょに「小物」に対して思いを馳せましょう。